2188年まで残す…

R5.2.21(火)[晴れ]

今日は、伝建地区でのお仕事
安政5年2月13日建之、土蔵保存修理の現場。

平成29年に調査設計を行い、
平成30年に着工した保存修理工事が、
本年度工事(令和4年度)で一度完了する。

“一度”とは、令和3年に着工した直ぐ隣の土蔵と
下屋等で繋がる為、隣蔵の工事待ちで、
数年後に再び開始するまで、一時完了となるから。

工事用素屋根を含めた足場を解体し、本年度工事が完了する。
真っ白い漆喰壁が綺麗に仕上がりました。


[漆喰影盛と鬼瓦]


[観音開窓]


[鉢巻と水切り]


[簓子下見板張り]

安政5年(1858年)とは、今から165年前の江戸時代。
2023年から165年後は、2188年…
165年後まで残したい…
そんな思い出工事を進めて参りました。

なかなか関われないお仕事…ほんとありがたい…


意匠と性能の両立した住い…
創右衛門一級建築士事務所
https://souemon.net

 

屋根工事 house-TTT

R5.2.17(金)[晴れ]

森を望む雨端の住いhouse-TTTでは、
屋根の板金工事が進んでおります。

屋根葺材:ガルバリウム鋼板縦ハゼ葺き

屋根形状が少々異型で施工が難儀との事。
板金屋のKさんいつもありがとうございます。


[玄関部分の寄棟屋根を下から見る]

通常寄棟屋根の隅木は、
90°を45°ずつに分けます。
今回、写真の屋根は、
120°を60°に分け、隅木を設置した屋根になります。

建物の佇まいをよりシンプルに見せようとした結果がこの屋根形状。
職人の皆様に一手間、二手間、三手間…掛けていただき現場が進んでおります。

感謝。


[軒先]

樋無し屋根の先端。
今回2棟目になるこの軒先形状は、意匠性も機能性も良いです。

毎回毎回試行錯誤…いろいろ考え、
多くの職人さんに手間を掛けていただき、
大切に住いを造っております。

M様
外壁板張りの塗料サンプルが届きました。
数日中にお届けしておきます。


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house-SA 気密工事

R5.2.14(火)[晴れ]

本日の現場監理は、気密工事が進行しているhouse-SAの現場。

ドイツの部品メーカーWURTH[ウルト]社製、気密シートと気密テープを使用し工事が進んでおります。

他の商品と比べるとお高いシートとテープですが、機能的には間違いない材料。
工事中の今しか出来ない大切な部分と考えると、譲るわけにはいかず選定してます。

住いづくりには、目に見える材料だけではなく、お金をかけても見えなくなってしまう材料がいっぱい有り、住いを造り上げて行きます。
長い年月、変わらない住環境を保つには大切な材料です。

気密シート:ウートップSDヴァリオツヴァイ
気密テープ:ユラソール


[2階の窓]

[壁 断熱材]
今回、壁の充填断熱材に採用したイゾベールコンフォート33
熱伝導率0.033W/m・k

世の中の省エネ意識が高まると、より良い商品へのニーズが増え、
各メーカー高性能商品の開発が進み、結果良い商品が作られます。
省エネ的には良い時代の波が来ているように思います。


[1階の屋根が低い部分]

外観のプロポーションを考えるとあまり高い佇まいにしたくない!
意匠的にどうしても攻めた高さになる事も有る。

気密シートが連続せず、気密の施工性から考えるとNGですが、佇まいを考えると譲れない時も有る。
それを承知の上で設計する事もたまに有る…

たまに…

そんな時に苦労するのは、施工してくださる職人さん。
今回も断熱工事のNさんとSさんにお手間を掛けていただき完璧に仕上げていただきました。

いつもありがとうございます。
そしてごめんなさい。

この後、シートジョイント部分を押さえつけながら天井下地を作ります。


[南面外観]


[外壁のサンプル]
何枚かサンプルをつくっていただき、実際の現場にて、
施主様と相談し決定しました。

仕上りが楽しみです。


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