線の精度

R8.3.18


少し雪の残る場所で、昼食をとった。

軒の裏に、細かく刻まれた木の納まり
静かに整っている。

よく見ると、照明の寸法まで揃っていた
そうする意思だけは伝わってくる。

手をかけたものは、
言葉がなくてもわかる。


現場でも、同じことが起きている。

宇都宮 | house-CT2


室内のガラスは、できるだけ細く納めた。

境界はある。
けれど、存在は感じさせない。

視線は抜け、
空気だけがきちんと分かれる。

そのために、
木部には少し無理をさせている。

加工は複雑になる。
ただ、その痕跡は消す。

完成すれば、残るのは線だけ。


数値もひとつの結果ではある。

けれど、それを目的にはしていない。

空気は操作できる。
止めることも、流すこともできる。


問題は、その精度。


どこまで詰めるか。
どこで手を止めるか。

現場に判断が問われる。

今回もいい状態に納まっている。

理由は単純で、
手が入っているからだ。

見えなくなる部分にどれだけ触れたかで、
空間の質は決まる。

仕上がりの良し悪しは、
その結果でしかない。

派手さは必要ない…

精度があれば、
空間は自然と整う。

時間が経っても崩れないものは、
最初から無理をしていない。

この家も、そうあってほしいと思う。


意匠と性能の両立した住まい…
創右衛門一級建築士事務所
https://souemon.net

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