祝上棟 江戸時代の土蔵

 江戸時代(約150年前)の土蔵保存修理工事の現場では、先週3日掛かりで棟上げをすることが出来ました。
 蟻害・腐敗により損傷のひどい梁や柱をオリジナルに忠実に加工した新材に置き換え、既存のオリジナル材と上手く調整しながらの棟上げ、そして何よりデカイ材にいつもとは違う棟上げになりました。
一度、地組たのに3日も掛かりました…

 写真1枚目
新たに加工した松材の梁。太い部分は大人の腕が回らないくらいの太さです。
 写真2枚目
新材と既存材でオリジナルに忠実に再築造された小屋組み。
外部廻りは損傷がひどく、新材が多くなりましたが、全体7割程度は既存材を補修し再使用した小屋組みです。
 写真3枚目
土蔵の柱は全てが通し柱。上から下まで1本で構造を形成しています。柱頭、柱脚のみの腐敗損傷であれば根継ぎと言う補修も可能なのですが、既存材の状態は柱脚、柱間、柱頭と、土台、梁、桁との接合部は、ほぼほぼ雨水や蟻にて腐敗損傷状態にて、再建築後の築年数も考慮し、全て新材へ交換する判断としました。
 写真のように土蔵の柱は、土壁をよく付着させる為に用いる小舞竹を乗せるよう、外部側をノコギリ状にギザギザに加工してあります。
 本年度は、来週の市役所による完了検査を受けて予定工事完了。来年度はいよいよ土壁施工に入ります。
2年掛かりですが…


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伝建保存修理工事 地組

R2年2月27日に上棟決定。
江戸時代(約150年前)の土蔵保存修理工事の現場(工場加工)では、梁材柱材の加工が概ね完了し、加工した材を上棟前に地上の平らな所で仮組みする“地組”と呼ばれる工程が行われています。
住宅などでは無い工程ですが、150年前の古材と新材を組み合わせた複雑で大型の小屋組みは、一度平場で仮組みし、微調整をしながら問題無く組み上げることが出来るかを確認し、また一度解体します。
新材の大きな梁(松材)は加工後に木自体が捻れたりし、他の部材との接合部がズレたりします。古材は古材で、解体前は建物全体で押えられていたものが、解体され自由になった事で捻れたりします。
地組に立ち会って来ましたが、いゃ〜すんなり組めないものですね!組んだり外したり、1本の部材を取り付けるのに何度もウィンチで上げ下げしながら調整しておりました。とても手の掛かる建物です!
写真2枚目は釿(ちょうな)と呼ばれる
工具で、現代建築では使うことの無い工具です。鍬で畑を耕すように使い丸太の表面を荒削りする工具です。
古材の梁表面が釿で加工された“名栗(なぐり)”と呼ばれる波状の削り肌に仕上がっていたので新材も名栗仕上げにっ!
棟梁田村氏、1本の梁材を名栗仕上げするのに2日掛かったと笑いながら言っていました。
いちいち手間の掛かる楽しい現場です!


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伝建保存修理工事


来月頭に上棟を予定している江戸時代の土蔵保存修理の現場(工場加工)では梁材、柱材の加工をしております。
基本的にはオリジナル材を再利用し補強痕をあえて残し修理していく事がセオリーですが、約150年前の土蔵は経年の劣化より屋根、壁の破損部分からの雨水の侵入や蟻害にてバサバサズボズボ状態になった再利用不可の材が多々あります。そんな柱、梁材は新材に交換します。
写真は“中引き”と呼ばれる小屋組の梁材。オリジナル材と同等材を選定し、加工も模造します。
30センチ程の大物丸太材(松材)は加工の道具も大物。棟梁の田村氏が両手で抱える程の道具で加工してました。
いやぁ〜棟梁大変です。

来月上棟間に合うかっ!


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調査と基礎工事完了

 本日は、監理物件の基礎工事完了の確認と新物件の調査の為に栃木市伝統的建造物保存地区“嘉右衛門町”へ行って参りました。

写真2枚目
昨年度より4年計画で着工しました江戸時代の土蔵は基礎工事が完了しました。R2年始上棟に向けの準備完了です。
 
写真1枚目
新物件の調査。
やはり江戸時代の建物で、現況の破損状況を確認記録することは勿論ですが、創建より150年以上の歴史の中でどのように改修が行われ、時代背景と共に間取り等が変わって来たのか調査します。文献、聞き取り、建物や敷地の痕跡調査を元に創建当時の建物を読み取り修理設計をして行きます。もしかして現存している建物とは全然違うなんて事も…長い現場のスタートです。


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築160年の土蔵修理現場

伝統的建造物に指定されている築160年の土蔵修理現場では、屋根付きの足場が掛けられました。本現場は、3年掛かりで、調査しながら解体し修理工事を行っていくので、建物本来の屋根が無い状態が1年以上続きます。そんな屋根の無い状態でも建物を雨から守るために仮屋根を設けました。160年もの長い間、雨風に侵食された土塗り漆喰仕上げの壁は崩落し、下地の木舞竹が現れてしまい中の柱梁も腐朽したり蟻害に侵されている状態です。なるべくオリジナルの材料を活かし修理していく事が求められる為、日々修理方法を悩みながら現場監理を進めております。古い物を未来へ残して行く事は、とてもエネルギーが必要な事だと改めて気付かされている現場です。先人達の技術を勉強出来るすごい現場です!学んだ土壁、住宅でも使えたら素敵な空間になりますね。
土蔵:火災に備えて外壁を土で塗り硬め、漆喰などで仕上げた蔵。5.46m×3.64mで2階建て、切妻瓦葺きの屋根のものが多く現存している日本古来の倉庫。


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