蒸し曲げ加工の建具

大規模リノベーション物件[house-WT-R]の現場では、本気の板塀に引戸が入りました。

桧材+漆喰壁+一文字瓦に銅板の腰葺きの数寄屋門には“満月”をイメージした丸い板のデザインとしました。

外部建具の為、接着剤を使用しての加工では接着面の剥離等、耐久性に問題が起きる為、蒸し“曲げ加工”と言う椅子
の背もたれを加工する時に使う技術で曲げていただきました。

「丸く曲げた部材とぶつかる格子材の接続部分がちょっと手間が掛かるけど、1度やれば2回目からは楽になる」っと!
若きイケメン建具職人がサラっと話してくれた。

“ちょっと”って…
↑いやいや…絶対ちょっとじゃないよね〜

“1回やれば”って…
↑そうなんです。始めての加工を快前向きに挑戦してくれたんです。

すごい職人さんが身近にいる事に感謝しつつ、日々挑戦し向上して行く姿勢に感化されました。

写真3枚目
箕甲(みのこ)と呼ばれる社寺建築や数寄屋建築の屋根に見られる斜めに加工した端の部分。
銅板を綺麗に丸く曲げながら箕甲を葺くのは熟年板金職人さん。綺麗に仕上がりました。
こちらの職人さんは間もなく引退と言っている御年配職人さん。甥っ子さんに技術を伝承中との事で一安心。こんな事ができる職人さんがいなくなるのは大問題。
職人不足…技術の伝承…何とかせねばですね。


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本気の板塀造ってます。

大規模リノベーション物件house-WT-R第二期工事終盤。
最後の大工程は数寄屋門と板塀制作。大工さんの手刻みにより加工された部材が寸分の狂いもなく組まれ大方、門と塀の形が整いました。
残す工程は約3割。
桧の木構造に一文字瓦と銅板の腰葺き屋根、漆喰の白壁が塗られ完成します。
数寄屋門の中心には、蒸し曲げ加工をし、円をデザインした引戸を建て込みます。
蒸し曲げっ!そんな技術を持つ建具職人さんが居るんです。
また新しい技を手に入れました。


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表門工事

リノベーション物件house-W-T-Rでは表門の工事が始まりました。
オール桧材で板塀・表門を造ります。数週間掛け作業小屋にて加工された部材が現場にて微調整されながら組まれて行く様子が楽しく、ついつい現場に入り浸り。
約1週間程で組まれた後、銅板と一文字瓦で屋根が葺かれ、腰板施工の作業に入ります。来月半ばには外構
も含めた全ての工事が完工。 1年掛かってしまったな〜勉強になる現場でした。


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玄関建具 リノベーション

リノベーション物件house-WT-Rの現場では2枚引分けの玄関ドアを取付ました。
リノベーションの物件では、どこまでやり替えるか?どこで新旧のラインを引くか?の判断が工期や工費に大きく関わり重要になります。
今回の工事では大きく分けて2つの工事。


1期工事:エリア断熱とした断熱改修を含めたLDKの全面改修。
2期工事:玄関廻りの経年変化部改修工事。


2期工事の改修工事では特にどこまで手を付けるかが工期、工費共に大きく変わる判断となります。この玄関戸廻りも木製の鴨居(戸の天井側レール部)は交換。大理石製の敷居(戸の床側レール部)は既存再使用とすることで、目標を最小限のロスで完成出来ると判断としました。
新規の戸はペアガラスを採用する為、以前とは戸の厚みが倍になり敷居レールとの中心がズレてきます。そんな難関も熟練の職人さんに解決していただき、何度も何度も取っては付けを繰り返し、コンマ数㎜の微調整をしスムーズに動くよう取付けていただきました。完成した所だけ見ているとサラッと簡単に取付けたように見えますが、いやいや凄い技術です!感謝です!


〈写真2枚目〉
硝子を入れいる様子。
縦3枚に分け上から差し込む方法としました。
硝子はガス入りLow-E硝子 片面フロスト硝子(白くボヤケて写ります)


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現場進捗状況

昨日は、久しぶりに事務所への来客等、緊急事態宣言が解除になり世の中もゆっくり動き出し始めた…そう感じた週頭でした。
コロナの流行を秋以降にもう一波来ると想定し、対策をして今のうちに出来ることをしておこうと思います。
そんな週頭の現場廻り。


〈写真1枚目〉

リノベーションの現場[house-WT-R]

2期工事も終盤。
造作の下駄箱を取付、その上の壁面演出の為、無垢材の加工品“デザインウォール”を施工。白い珪藻土と無垢材が良い感じに仕上がりました。

既存の腰板と新規腰板の色合わせに苦労。塗装職人の技術にて見事な仕上がりです。


〈写真2枚目〉
栃木市の伝統的建造物保存地域内、江戸時代の土蔵保存修理工事の現場では、木舞竹の施工が7割程完成。
竹を縦横…藁縄、棕櫚縄を使い縛って土壁の下地を造ります。この後、秋より土を施工する準備として、現場敷地内に土混ぜ、寝かせておく為の土プール(2m×4m)を2つ設置。全てが初体験の現場にニンマリです!


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GLO-BALL〈照明〉

建築業界のコロナによる影響。
私の廻りの建築現場では、今の所コロナの影響はさほど無いようです。
一部水廻り商品の納期に通常よりも若干の遅れはあるようですが問題なく建築現場は進んでおります。
着工している皆様ご心配無いですよ。


大規模リノベーション物件
〈house-WT-R〉
昨年より携わっているリノベーション物件。いろいろな都合が絡みコロナとは無関係で、スローペースの工期。
リビングには3枚引きの建具が完了。リビング南に位置する畳スペースより午後の採光を得るために間口2.6mの硝子戸と欄間を設けました。
東面の大きな欄間から時間の経過と共に南面の窓へと採光を得られる窓
が変わり1日中適度な採光が確保できました。
 桧の板張りと砂漆喰で仕上げたリビングのメイン照明にFLOS〈照明ブランド〉のGLO-BALL(グローボール)を選定。少しつぶれた丸いガラスグローの宙に浮いた光の玉が優しい上質な空間を演出してくれました。
デザイナーズ照明を空間に取り入れる…いいと思います!

写真2枚目は、本日より玄関部分を解体。玄関とその廻りを囲む板塀工事に入ります。


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格天井

リノベーション物件house-WT-Rでは、和室に格天井(ごうてんじょう)を組んでます。
格天井とは、格縁(ごうぶち)と呼ばれる木材を井桁状に組み、その間(格間)に板を張ったお城や神社仏閣に用いられる格式の高い天井です。
仕上がった格天井は何度も見たことありますが、組んで行く所を見たのは初めてでした。
いやぁ〜大変な作業ですね。


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初めての材料

 リノベーション物件house-WT-Rではリビングの壁と天井が桧材で綺麗に仕上がりました。
 当事務所の現場では、通常床仕上げ材を施工し、巾木を取付、壁を施工する工程ですが、今回の現場は施主様が住みながらの改修工事にて、部分的に撤去→施工→養生の工程を小さいエリアに分け進める段取りにしたため通常工程とはちと違う段取りです。壁天井が仕上った昨日から床貼り開始。
 床下地は床暖房用の温水配管が埋設してあるコンクリート。コンクリート直張り床暖房用無垢材を施工。勿論、合板は嫌なので無垢材。今回は“桜”の木を選定してみました。
大工さんが一枚一枚癖を取り張って行くのは通常と変わらないのですが、今回はコンクリート直張りと言う事で、無垢材を専用剤で接着貼りして行きます。大工さんも初めての施工の方法にて勝手を掴むまで苦労している様子でした。
無垢材でも接着貼り材が有ることを初めて知りました。


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桧材


大規模リノベーション物件house-WT-R

内部の勾配天井に桧が施工されました。吹抜け勾配天井→一部壁→キッチンの平らな天井→キッチン壁へと目地を通した無節桧板張り仕上。一手間掛かる仕上げになりますね。
写真1枚目は薪ストーブ設置部分。
桧の天井と欄間のガラス、耐火レンガが良いバランスで施工中。

外壁は、桧板の羽目板押し縁張り仕上。羽目板がステンレスビスで施工終了し、押し縁取付待ち。柱、梁の大断面構造部材と桧の羽目板が綺麗です。


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瓦屋根が葺き終わらりました。

大規模リノベーション物件houseWT-R

写真1枚目
瓦屋根が葺き終わりました。
大好きな一文字瓦の屋根です。
“一文字瓦”和瓦の一番先端部分である軒先に使う瓦の種類で、一般的に使われる和瓦(万十軒瓦)とは違い、先端に丸い飾り部分が無く、軒先ラインが一直線に並び、薄く美しく見える瓦です。
タガネと呼ばれる道具を使い瓦を削り合せていく一手間必要な瓦なんですね。

写真2枚目
塗り壁下地材(ラスカット)と屋根垂木との間に壁内の通気を確保する為に通気見切りを設置します。
現在の住まいは、昔の住まいとは違い断熱材が施工されかつ隙間の少ない造りになっているので、外壁内に室内の水蒸気が侵入し壁内部で結露を発生させる危険性があります。その壁内部結露対策として、室内側に防湿層を設け、壁内への水蒸気の侵入を防ぎ、かつ断熱材の外側には通気層を設け、水蒸気が侵入したとしても通気層を通り水蒸気を逃がすような壁構成にし結露対策を行います。
この壁内部結露は、断熱性能を上げれば上げるほど危険性を増すので、しっかりとした対策をしなければなりません。とても重要な事です!
通気見切はいつものJOTO通気見切りスリムタイプ。

写真3枚目
趣味の蕎麦打ち部屋。
そば打ち台の正面には大きな窓を設け、庭を眺めながら蕎麦打ちです!


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