設計事務所のG2

久しぶりに性能のお話。
計画進行中の物件は、“設計事務所の考えるG2”っと言うことで、“意匠と性能の両立”の“性能”の部分をしっかり数値化する事を目指しました。
目指した性能は、HEAT20(一つの断熱指標)のG2グレード。
エネルギーパス(計算ツール)で計算し、UA値0.31、Q値1.32となり今回の目的は達成。
G2と言う一つの指標内数値はクリアしましたが、数値をクリアできれば快適な生活が得られる訳では無く、日射取得や遮蔽を上手に調整し、燃費の事も考え無ければ“快適な住まい”にはなりません。
今回の計算結果は、数値はクリアしたものの少々調整したい部分が出てきた結果となりました。もっと良い住まいが出来そうです!
…がっ!
建築費がちょっと可愛く無いっ!この辺も何か考えたい所です…


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桧材


大規模リノベーション物件house-WT-R

内部の勾配天井に桧が施工されました。吹抜け勾配天井→一部壁→キッチンの平らな天井→キッチン壁へと目地を通した無節桧板張り仕上。一手間掛かる仕上げになりますね。
写真1枚目は薪ストーブ設置部分。
桧の天井と欄間のガラス、耐火レンガが良いバランスで施工中。

外壁は、桧板の羽目板押し縁張り仕上。羽目板がステンレスビスで施工終了し、押し縁取付待ち。柱、梁の大断面構造部材と桧の羽目板が綺麗です。


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表の顔

宇都宮市の住まいhouse-MH
写真1枚目
ファサード(建物の正面)。
建物には表顔と裏顔がある。道路状況や周辺環境により幾つの面が表顔になるかは異なるが、必ず表顔がある。表顔は住まい手も、他人もその場所を通るすべての人が目にするその住まいの印象を付け、意匠を評価する重要な面になる。
表顔には、適度なボリュームと装飾を削ぎ落とした引き算の建築が良い表顔を造ります。余計な窓も付かないようプランの段階から計画します。極端に窓の少ないファサードにもならないようにも気を付けたい所です。
ボリュームを抑え、2階リビングからの景観を考え計画した表顔は、壁を振って、屋根を捻った形状でまとまりました。ん〜素敵な表顔です。

写真2枚目
捻った屋根。


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調査と基礎工事完了

 本日は、監理物件の基礎工事完了の確認と新物件の調査の為に栃木市伝統的建造物保存地区“嘉右衛門町”へ行って参りました。

写真2枚目
昨年度より4年計画で着工しました江戸時代の土蔵は基礎工事が完了しました。R2年始上棟に向けの準備完了です。
 
写真1枚目
新物件の調査。
やはり江戸時代の建物で、現況の破損状況を確認記録することは勿論ですが、創建より150年以上の歴史の中でどのように改修が行われ、時代背景と共に間取り等が変わって来たのか調査します。文献、聞き取り、建物や敷地の痕跡調査を元に創建当時の建物を読み取り修理設計をして行きます。もしかして現存している建物とは全然違うなんて事も…長い現場のスタートです。


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瓦屋根が葺き終わらりました。

大規模リノベーション物件houseWT-R

写真1枚目
瓦屋根が葺き終わりました。
大好きな一文字瓦の屋根です。
“一文字瓦”和瓦の一番先端部分である軒先に使う瓦の種類で、一般的に使われる和瓦(万十軒瓦)とは違い、先端に丸い飾り部分が無く、軒先ラインが一直線に並び、薄く美しく見える瓦です。
タガネと呼ばれる道具を使い瓦を削り合せていく一手間必要な瓦なんですね。

写真2枚目
塗り壁下地材(ラスカット)と屋根垂木との間に壁内の通気を確保する為に通気見切りを設置します。
現在の住まいは、昔の住まいとは違い断熱材が施工されかつ隙間の少ない造りになっているので、外壁内に室内の水蒸気が侵入し壁内部で結露を発生させる危険性があります。その壁内部結露対策として、室内側に防湿層を設け、壁内への水蒸気の侵入を防ぎ、かつ断熱材の外側には通気層を設け、水蒸気が侵入したとしても通気層を通り水蒸気を逃がすような壁構成にし結露対策を行います。
この壁内部結露は、断熱性能を上げれば上げるほど危険性を増すので、しっかりとした対策をしなければなりません。とても重要な事です!
通気見切はいつものJOTO通気見切りスリムタイプ。

写真3枚目
趣味の蕎麦打ち部屋。
そば打ち台の正面には大きな窓を設け、庭を眺めながら蕎麦打ちです!


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江戸の町家を紹介

 週末は、栃木市重要伝統的建造物保存地区を舞台に開催されたイベント「クラモノ」に設計事務所や大工、研究者等の仲間達と結成した“かえもん暮らし発見会”で参加して参りました。
 参加内容は、来年度より2年計画で修理工事予定の江戸末期に建てられた町家を片付け、設え、修理後の賃貸希望者向けへの内覧会を目的に休憩所として一般公開してきました。
 本物件は、栃木市重要伝統的建造物保存地区のある嘉右衛門町メインストリート“例幣使街道”沿いに建つ築150年程の町家で、約6.5mのファサードから一歩入ると奥行き15m程の室内空間が広がり、その奥には通り沿いとは一転、静かな中庭を持つ東西に長いコートハウスです。
 私達“会”としては、この奥に広がる素敵な空間を改修後に店舗として利活用していただき、嘉右衛門町を一緒に盛り上げていただきたく考えています。
 江戸時代の建物を現代風に使い、“重要伝統的建造物保存地区”で商い!住まい!暮らして行く!って素敵で凄いことではないでしょうか。嘉右衛門町には今回内覧会を開催した本物件のような歴史的価値を持ちながらも活用されずに空き家になっている物件がたくさんあります。これからも空き物件を紹介
し活用方法の提案をしていきます。

“かえもん暮らし発見会”の内容は、嘉右衛門町地区でかもす、キュレーション情報サイト kaemos で時々UPしております。


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振って!捻った!宇都宮市の住まい

 宇都宮市の住まいhouse-MHでは上棟から約一月、屋根が葺き終わり、バルコニーの防水工事が間もなく終了するまで進みました。
 大工さん曰く、外部工事に日数が掛かり過ぎる手間の掛かる住まいとニコニコしながら言ってくれた。外観形状を斜めに振って、屋根を捻ってかけたので心当たりは当然有る。
バルコニーの防水処理も納まりに拘ったのでこちらも当然心当たりは有る。
 手間が掛かるという事は、決してイコールでは無いが、工事費も掛かるという事と遠い話では無い。
工事費が掛かる事は正義ではないが、手間が掛かると言われる設計はこれからもしていきたいと思う。

手間が掛かっても安価に納まったら全て良しですね…


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大断面桧材

 和の佇まい大規模リノベーション物件house-WT-Rの現場では、上棟から約一月掛けて屋根が仕上がって来ました。
 柱、梁、垂木や母屋などの屋根組全て化粧造りの屋根を既存屋根とすり合わせしながらの施工は、施主様が住みながらの工事。新しい部分を造っては既存部分を解体の繰り返し工程で超ぉ〜大変っ!

※大変なのは私では無く大工さん!

息のピッタリ親子大工、凄い技術で素敵で立派な和の佇まいが出来て来ました


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『古家具のある生活』御来場ありがとうございました。

  9月23日開催いたしましたフリークイベント『古家具のある生活』御来場ありがとうございました。

新築の住まいにアンティーク家具を上手にしつらえる為には…?のヒントを宇都宮市の古家具店6th Ave.storehouseの店主稲場氏をむかえ、建築設計とアンティークインテリアの2つの目線からアプローチする!をテーマに開催したフリートークイベント。

一見馴染まなそうな杉板の床と白い漆喰壁の新築の住まいと深いアンティークブラウンの家具が、稲場氏の独特な感性でしつらえられ、さも設計の段階から計画されていたかのような自然で素敵な会場に整いました。
THE稲場マジックですね!

夏の終り、少し気温の下がった夕暮れ時、シャンパンで乾杯から始まったゆる〜いイベントは、稲場氏の提案で話し手と聞き手に分かれるセミナー形式では無く、友人達が自分の家に遊びに来たホームパーティーのようなイベントにしようとの思いで、しつらえた古家具に自由に座り、日本家具の歴史、その時代背景、新築住まいへの取入れるポイントなどをお酒と料理を食しながら、イメージ通りのイベントになりました。


自由でゆる〜いイベントにて…
私の建築話はあまり出番をむかえず…

途中、家具の商談会や注文もあったり…

楽しいイベントでした。

古家具を上手に取入れる稲場氏のセンスを是非皆さんに感じていただきたく、第二弾を開催する事にしましたので、古家具に御興味ありましたら是非参加お待ちしております。
ちょっと先になりますが、追って案内UPいたします。

御参加くださった皆様ありがとうございました。

最後の写真は、イベント終盤に予定通り酔っぱらいました主催者佐藤&ゲストの稲場氏です。


ゲスト
6th Ave.storehouse店主稲場氏

協力
君島建築有限会社

ラムチョップの美味しいお店
うるう酒場 チンカラホイ


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祝上棟 2棟目

昨日の上棟2棟目です。
廻りを住宅に囲まれた敷地に建つ住まいは、敷地の読み取りより2階リビングのみを斜めに振った“解”としました。屋根形状を“ねじって”設置することで外観デザインをシンプルに計画しました。
“振れた2階リビング”
“ねじった屋根”
どんな建物が完成するか楽しみです。
宇都宮市の住宅街に建つコートハウスhouse-MH


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