R6.10.13(日)[晴れ]
11日金曜日、木造中規模ワークスペースの確認申請が下りました。スパン11mを木造平行弦トラスで計画した木造中規模建築。大スパンのトラス無柱空間が楽しみな物件で今月着工いたします。
その他、house-KHの現場にてエアコンの隠蔽配管について現場打合せ。室内空間から考えると適切なエアコン位置がありますが、その位置が外部意匠からすると適切ではない場合が往々にしてあります。例えばプランから考えると最高なエアコン位置でも室外機が玄関ドアすぐ横に設置されるなるなんて事があってはいけません。そんなの最高に残念な意匠計画ですよね。中から外からの両視点で考え計画するべき事ですが、両視点から最適というのも難儀な場合がこれまた往々にしてあります。中から外から最適位置にする為には設計の段階から設備計画をしっかり行い、時には先行隠蔽配管など工事中にしか出来ない施工方法を行い中からも外からも最適位置に設置する計画が必要になります。エアコンを設置しない住まいもないでしょうから設計段階から設備計画をしっかり行い快適かつ意匠性のある住まいを建てていただきたいと思います。
↑これ、前回のblogに書いた1枚目に見せるメイン写真は素敵なファサード…にも大きく影響しますね。
他に今週はずっとぼんやり脳をフル回転…ぼんやりでフル…????片手間で考えている話しではなく、何かを考える時に私には大切なプロセスでよくこんな事をしています→まずは制約などの情報整理を行い次に仕上がりの意匠性をイメージする→それを一度煮詰めて考える…そこでgoodアイデアが思い付けば良いのですが中々そうはいかず…そんな時は一度離れて他のことをする…がっ!常に頭の中ではぼんやり思考……時に運転中…時に入浴中、時に…と何日もぼんやり脳を繰り返し考える。そんなぼんやり脳をフル回転させると素敵にまとまった納まりが思いつく…なんて事をいつもしております。
まさに要領の悪い私らしい行動ですが、これしか出来ないんですからしょうがない…お待ちいただいている皆様…御勘弁。でっ今回の成果は…年内着工予定物件house-MTの階段について素敵にまとまり無事に着陸。
M様お待ちいただきありがとうございます。休み明けメールさせていただきます。
【階段といえば…】
導線、強度、上りやすさなどの形態を考え、鉄で造るか?木材で造るか?樹種は何を使うか?手触りなどの素材を考えて、意匠性も考える。プランも違ければ、高さも違うのであの家のあの写真の階段にしようとはならないのが階段です。単純に昇降するだけの物ではなくシンボリックな物にしたい反面、空間に同化した主張しない物にしたい…そんな矛盾した階段を作りたいと日々“ぼんやり脳をフル回転”をしております。
〈過去の階段紹介〉
ササラ:PL-12×165
段板:タモ材t35
手摺子:FBー12×32
中残:FBー12×32
手摺:松材
床:パイン(松)材にWATCOドリフトウッド色塗装
ササラ:松材45×180
段板:松材t33
手摺+手摺子:FBー9×38
床:パイン(松)材にドイツ製自然塗料(現在は輸入無し)コーヒーブラウン色塗装
ササラ:タモ集成材40×180
段板:タモ集成材t36
手摺+手摺子:松材
床:カバ桜材にプラネットカラークリア塗装
段板:タモ集成材t30
手摺:松材
手摺壁:木下地/塗装漆喰/R加工
床:杉材にプラネットカラークリア塗装
ササラ:タモ集成材40×180
段板:タモ集成材t36
手摺・手摺子・中残:杉材
全て柿渋塗装
床:パイン(松)材に柿渋塗装
【 house-KH 現場報告】
付加断熱、透湿防水シートと施工が進み通気胴縁の施工が進んでおります。
通気胴縁は、壁体内部での結露を防ぐ目的で設け、壁体内での湿気を滞留させないよう通気胴縁で通気層を造ります。通気胴縁は木材の為、防蟻処理を施し設置します。
南北に広い平家に建物奥まで道光できるよう光庭を設けました。東面に位置する光庭に面する内部空間は、朝日の入る洗面所から1日のスタートができるようなプランとしました。
まずは外部工事からということで、内部の作業はまだあまり進展がありません。
写真は気密シートの施工準備として断熱材施工前に必ずやっておくべき先張りシートです。高気密住宅に必要な気密性能を高める為には気密シートを連続させる事が重要になります。筋交いや火打梁など構造的に重要な部材が木造住宅には存在しそれが気密シートの連続性を邪魔する事があります。そんな構造材などに邪魔される場所には小さく切った気密シートをあらかじめ施工しておく事が後の気密工事には重要な作業となります。どこに先張りしておかねばならないかは慣れた大工さんには御手の物。ほんと信頼できる大工さんに感謝です。
写真の先張りシートは大工さんの改良版のようで、以前はもっとお大きく気密シートをカットしてましたが、施工回数を重ねるうちに自分達のやり易い方法に改善しているようです。施工し易い=施工精度が上がるものです…頼りになる大工さん…最高です。
先週末、現場にてお施主様御家族と打合せ。内部の確認はコンセントやスイッチ、インターホンモニターと給湯器リモコン位置の確認。外部は外壁サンプルを用意し色決めと質感の確認を行いました。
外部仕上げは、2色分けでアクリル系樹脂塗料の吹付けと杉無垢板張りで仕上げます。
外部仕上
外壁①:KMEWアートウォール下地/ベルアートスタッコ吹放し仕上げ〈黒系色〉
外壁②:KMEWアートウォール下地/ベルアートスタッコ吹放し仕上げ〈薄灰系色〉
外壁③:杉無垢板t12縦張り/ノンロット塗装仕上
【その他】
昨日、急な連絡で明治期見世蔵の店舗への改修工事が来年決まりました。再来年工事と考えていたところちょっと予定外の流れにあたふたしておりますが、なんとかやり繰りしてみます。久しぶりの店舗設計…楽しみです。
意匠と性能の両立した住まい…
創右衛門一級建築士事務所
https://souemon.net