地域の風景を引き受ける住宅

house-CT2


住宅は、
単に新しい建物を建てる行為ではないと思っています。

どの風景を残し、
どの景色を暮らしへ取り込むのか。

その積み重ねが、
街の空気や地域の印象を少しずつ形づくっていきます。

house-CT2の敷地は、
自衛隊滑走路のすぐ西側に位置しています。

一般的には、
周辺環境の制約として捉えられることもある場所かもしれません。

しかし今回の計画では、
その環境を避けるのではなく、
この土地固有の風景として住まいへ取り込むことを考えました。

「ヘリコプターを眺めながら暮らしたい」

そうした施主様の想いもまた、
この住宅の大切な出発点になっています。

そのために、
施主様はこの土地を新たに購入されました。

好きな風景の近くで暮らすこと。

house-CT2は、
そうした個人的な価値観を静かに形にした住宅です。


東へ開く居住空間


2階の居住スペースは、
東面を全面ガラスとしています。

空の変化や光の移ろい、
そしてヘリコプターの飛行。

そうした風景が、
日常の中に自然と入り込む構成です。

都市の住宅では、
外部環境を遮断する方向へ設計が向かうことも少なくありません。

一方でhouse-CT2では、
好きな風景のそばで暮らすことを空間の中心に据えています。

朝、
東から静かに光が差し込み、
遠くからヘリの音が近づいてくる。

時間によって変化する空気感もまた、
この住宅の一部になっています。


趣味と向き合うための1階


1階には、
車2台分のスペースとバイクガレージを設けました。

単なる駐車空間ではなく、
愛車や道具と向き合うための場所として計画しています。

好きなものを眺める時間。

機械に触れる時間。

何かに没頭する時間。

数値だけでは測れない豊かさは、
そうした日常の中にあるように思います。

house-CT2では、
暮らしの機能だけではなく、
個人的な感覚や趣味も含めて住まいの一部として考えました。


黒い焼杉の佇まい


外壁には焼杉を採用しています。

東へ大きく開いたガラス面とは対照的に、
外観は静かで重心の低い黒い佇まいとしました。

時間と共に質感を深めていく焼杉は、
この場所の少し無骨な空気ともよく馴染みます。

目立つためではなく、
風景の中で静かに存在すること。

house-CT2では、
そうした佇まいを大切にしています。


場所との関係性をつくる


住宅は個人の所有物でありながら、
同時に地域風景の一部でもあります。

長い時間の中で価値を失わない住宅には、
面積や性能だけではない、
場所との関係性が必要なのだと思います。

house-CT2では、
自衛隊滑走路という強い地域性を、
制約条件としてではなく、
この土地固有の風景として読み取りました。

東へ大きく開いたガラス面も、
黒い焼杉の外観も、
その場所の空気を受け止めるための選択です。

住宅は完成した瞬間が価値の頂点ではなく、
時間と共にその場所へ馴染み、
風景の一部になっていくことが大切だと考えています。


「何を見るか」で住まいは変わる


住宅設計では、
間取りや性能が語られることが多くあります。

もちろんそれらも大切です。

ただ、
どんな風景を日常に持ち込むのか。

何を眺め、
どこに時間を使うのか。

そうした価値観もまた、
住まいの輪郭を決めているように思います。

house-CT2は、
好きな風景の近くで暮らすことを静かに形にした住宅です。


house-CT2 内覧会

2026年6月27日(土)・28日(日)
am10:00〜pm17:00
28日/pm19:00まで

完全予約制にて開催予定です。

詳細・ご予約は
創右衛門一級建築士事務所
mail :dai140610@gmail.com
mobil:090-7189-6171